『教えることは、それと同時に自分が教わること』 海外での苦戦 | バルーン王子アキのコラム

第8回 『教えることは、それと同時に自分が教わること』 海外での苦戦

バンベルクでのショーの様子

長い月日が経ちました。みなさんお元気ですか?

中々慌ただしい日々でコラムの更新が出来ずにすいませんでした。

 

 

前回のコラムでは、「アリオ川口大道芸フェスティバル」で優勝というところで終わってましたね。

それから4年もの月日が経っており、自分の中で色々と蓄積された経験を是非お話したくて、コラムを復活させました。

 

 

アリオ川口でバルーンパフォーマー初の大道芸フェスティバルの優勝という結果!

コラム執筆の現在(2015年5月時点)未だに、他のバルーンパフォーマーの大道芸フェスティバル優勝者は出ていません。

我ながらやっぱり奇跡に近い優勝だったのかと思います。

もちろん自分だけの力ではなく、応援してくださった方々のおかげですが。

 

 

ただ、決してこの快挙に胡坐をかいてサボっていたわけではありません(笑)

もっともっといいパフォーマンスをと思い精進してきました。

その一環として、活躍の場所を日本全国から海外に!

きっかけは、前回のコラムで書いた「ドイツの大道芸フェスティバルからの招待」でした。

違う環境でショーをし、その結果・反応を見つめなおすことで新たな発見が得られると思いました。

ただその結果は、ある意味で残酷、ある意味でこれ以上にない自分のショーをレベルアップさせる「教科書」となりました。

 

 

海外はつまらないと思えば観客は即座に席を立ち帰ってしまう。

そんな噂を半信半疑に受け止めながら実際にショーをすると、本当にその通りなんだとびっくりしました。

悩みに悩みました。日本人と見る感覚がまったく違うからです。

 

 

ここ数年で自分の中でレベルアップは実感出来ていました。

その証拠に日本国内の大道芸コンテストでは、

  • 優勝4回
  • 準優勝3回
  • 特別賞1回

と実績面でも評価を受け、勢いをつけた中での海外挑戦でした。

ただ、やはりヨーロッパだけはどうしても苦手でした。

 

 

もちろん招待して頂いてるという事は、一定のレベルには達してるということなのかもしれません。

ただそれでも、海外でショーが受けないことが毎年毎年続きました。

自信をなくしていたのは事実でした。

もうヨーロッパではパフォーマンスしたくないとさえ思い、心が折れそうになることが何度もありました。

 

  • 現地の外国人パフォーマーに負けたくない。
  • 日本人バルーンパフォーマーの海外へのルートを自分で途絶えさせてはいけない。

 

そんな意地とプライドを盾に、歯を食いしばりもがき苦しみ。

「言葉の壁」なんて安っぽい言い訳を脱ぎ捨てて、自問自答を繰り返していました。

何が違うのか?

なにがダメなのか?

 

 

ひとつ気がついたことがありました。

自分は世界観・キャラにこだわり過ぎていないだろうか?

観客の方々を置き去りにしてしまってはいないか?

 

もちろん強いキャラクターを出していくというのは重要だとは思うのですが、そのバランスが非常に難しいところです。

 

世界観の押しつけ!

 

こんな言葉が自分の頭の中でグルグルと付きまといました。

自分はいいと思うものは観客の方々もいいと思っている。それは大きな間違い。

でも、その問題点を解決する明確な解を得るには至りませんでした。

 

 

そんな時・・・解決の糸口が意外なところから垣間見えました。

この当時からそして現在でも、後進の育成として弟子というと偉そうですが、何人ものパフォーマーにバルーンパフォーマンスを教えていました。

そんな教え子の一人でもあるパフォーマーの何気ない、本当に何気ない一言でした。

 

『1回リセットしてみたらどうですか?顔がいつものアキさんじゃないですよ?』

 

ハッ!としました。

 

リセット・・・。

 

 

確かに何もしないでまた同じことを繰り返すよりは・・・。

自分の中で何かが吹っ切れて行きました。

 

 

もうこの衣装着るのやめた!曲も変える!動きも表情も!!!

細かくしょうもないこだわりのあった部分は全部カット!

ありのままで盛り上げていきたい。

いっぱい笑ってパフォーマンスがしたい。

 

 

過去の実績に囚われて、自分の中で勝手につくられていた、こだわりやプライド。

これが自分が殻を破れないでいた一番の敵でした。

アリオ川口の時のような挑戦者の気持ちや何も失うものがない強みを、もう一度思い出してイチから、いやゼロから作りなおそう。

 

 

教えることは、それと同時に自分が教わること。

これほどまでにこれを実感したことはありません。

 

 

そうこうするうちに。。。

苦戦していた「ドイツ」でのフェスティバルの審査にパスし、昨年同様今年もドイツでのフェスティバル参加が決定しました。

ドイツに置いたままの忘れ物の在処はわかっています!

 

続きのドイツのフェスティバルの様子は次回お楽しみに。

 

バルーンパフォーマー アキ

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2006年 ザ・ツイスターズ コンテスト★ラージ部門★ ★優勝★
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★ワンバルーン部門★ ★準優勝★
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フェスティバル 出演歴(2008~2009)
うつのみや大道芸
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長岡大道芸
アリオ川口大道芸 優勝・準優勝
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